読書の感想ってメモしたほうがいいと思うけど、どうやってメモしよう?(面倒なのは嫌だなー。)
読書の感想を何に記録するか悩む方もいるかと思います。
まずは適当なノートにどんどん書いていくのもよいでしょう。
でも、どのノートに書いたか分からなくなったり、見返したい感想がどのページにあるのか探せなかったりという失敗もあります。
せっかくメモするならそんな残念な事態になるのは避けたいですよね。
ここでは、筆者自身が試した「読書の感想をメモをする方法」を主に読書メモ初心者向けに紹介します。
使いやすそうと思える方法があったら参考にしてみてくださいね。
読書の感想をメモする目的について
皆さんが読書の感想をメモする目的は何ですか?
特に考えてないけど。何となくメモしておいたほうがいい、じゃダメ?
「何となくメモしたほうがいいから」で良いと思います!
読書の感想をメモする目的は、その人の読書との関わり方が変化するにつれ、変わっていくものだと思います。
ですから、最初からカッチリ考えなくてもよいと思います。
参考までに、読書メモの目的には以下のようなものがあります。
- 書き出すことで知識が身につく
- 他の人に本の感想を共有したい時に役立つ
- 自分の心境・価値観を振り返る
これから紹介するメモの方法は、このような目的を踏まえながらメリット・デメリットを紹介していこうと思います。
ただ、「自分が読書メモをする目的とは??」と考えこんで進めなくなったら本末転倒です。
「これならやってみたい」「続けやすそう」など、直感で自分に合うと感じたものから試してみてくださいね。
読書の感想をメモする方法おすすめ7選
- ノートや日記に手書き
- wordに入力
- Excelで管理
- Evernoteに書く
- 読書メーターに投稿
- Amazonのレビューに投稿
- 家族や友人に感想を送る
それぞれ解説していきます。
ノートや日記に手書き
紙に手書きでメモするアナログな方法です。
「読書ノート」を作ったり、普段使っている日記の中に読んだ本の感想を書く方法ですね。
以下のようなメリット・デメリットがあります。
- メリット
- ・誰でもできる
- ・自分の生の感想を書きやすい
- デメリット
- ・どこに何を書いたか分かりにくい
- ・とりとめのない感想になりやすい
- ・保管に場所を取る
このうち「自分の生の感想を書きやすい」というメリットは、ほかの手段にない特徴かと思います。
PCやスマホで書くのと、手書きで書くのとを比べると、PC・スマホは若干客観的・落ち着いた感想になります。
当たり前ですが、どのような感想を持っていても、PC等のフォントは普通に操作する限りいきなり変化することはありません。
そのため、本を読んで様々な感情が起こったとしても、入力された文字を見ながら感想を記入すると、生の感想から少し距離がおかれた感想になると思います。
ただ、読書をしていると、自分の感情を激しく揺さぶる本に出会うことがありますよね。
そのような、枠に収めきれない読書体験をした時は、生の感情をそのまま手書きで書き出した後、少し客観的な感想を別のメモにするのもよいかもしれません。
一方、手書きの読書メモのデメリットは、上に挙げたように、思考の面でも物理的な面でも整理が難しいということです。
ですが、手書きのメモで自分の感情を受け止めた後、PC・スマホ等のメモで感想を整理して書くというように、双方のメリットを使い分ける方法もあります。
好みに応じて使ってみてはいかがでしょうか。
wordに入力
文書編集ソフトとして会社・団体でメジャーに使われているwordに読書メモを入力する方法です。
- メリット
- ・操作方法がすぐ分かる
- ・手書きやスマホよりも早く文章を書ける
- デメリット
- ・自分のPCで入力する必要があり、場所が限られる
- ・PCを立ち上げるのが手間
このうち「手書きより早い」という点は、特に、読んだ本の文章でメモに残しておきたいものを書き写す際に便利です。
(※書き写す行為は著作権に触れるため、自分の勉強用のメモとして自己責任で行うという前提です)
筆者自身も、自分用に書き写しておきたい文章がある時は、現在のところwordを使用しています。
メモのまとめ方には特にルールはありません。
最低限、著書名・著者名・出版社・発行年を記載します。
また、文章を書き写すときは該当ページも記載しておきます。
あとは読んだそばから随時打ち込んでいくだけです。
買った本をずっととっておく人もいるかもしれませんが、収納には限界があります。
大抵の小説・ビジネス本などは必要なとき再購入できるので、このように買った本の情報をメモに残した上で手放すのが現実的かと思います。
Excelで管理
wordと並びメジャーなソフトであるExcelを使用する方法です。
- メリット
- ・シンプルかつ見やすい
- ・ポイントをおさえて書く習慣がつく
- デメリット
- ・PCを立ち上げるのが手間
- ・自由に書きづらい
↓このようなシンプルな表を作って、読書後に記入していきます。
記入するのは、「著書名」「著者名」「出版社」「発行年」そして「主要な感想」です。
Excelでメモをしている筆者の家族は「本の価格」「図書館本or購入本」という項目も記入しているそうです。
書くスペースを予め区切っているので、どの本でも書ける感想の字数はほぼ同じです。
コンパクトですっきりした読書メモになるので、シンプルを追求する方におすすめです。
ちなみに、掲載した表の場合は1冊3行のスペースなので、重要だと思ったことを1、2点書いて終わりです。
自分にとって核心だと思うことだけ書き、他のことは潔く切り捨てることが必要になります。
要点をおさえて書く習慣を身に付けたい場合は、こんな方法も良いのではないでしょうか?
Evernoteに書く
Evernoteはスマホ・タブレットでも、PCでもダウンロードできるアプリ(ソフト)です。
このEvernoteへ読書メモを書きこむ方法です。
- メリット
- ・スマホでもPCでもメモが書ける
- ・メモの仕分けや整理がしやすい
- ・紙に手書きしたメモも画像にして収納できる
- デメリット
- ・アプリの動作が不安定なときがある
- ・無料版はデータ容量が少ない
Evernoteの大きな魅力は、文書や写真など様々なデータを放り込んで、どの端末からでもアクセスできることです。
要するに、いつでもどこでもメモができる・閲覧できるということです。
そして、「メモの仕分けや整理がしやすい」というメリットは、Evernoteの大きな強みです。
Evernoteでは、写真でも文書でもデータ1つ1つを「ノート」と呼び、「ノート」は「ノートブック」に収められます。
※読書メモの例ではないですが…公共料金の明細書をスキャンしてデータを保存する場合だとこんな感じです。
手書きメモも、写真を撮ったりスキャンしたりして画像データにすれば、ノートブックに収納できるので便利です。
色々な紙に残した中途半端なメモも、Evernote内にまとめられるので、なくさずにすみます。
自分が管理したい情報が整然と並べられている様は一種の快感で、Evernoteの熱烈な支持者がいるのも分かります。
一方で、検索機能やタグ機能などで埋もれた情報を探せるので、あえて整理しないスタンスをとることも可能です。
デメリットに挙げた、「アプリの動作が不安定なときがある」という点は、筆者自身の操作や、端末の設定が原因なのかもしれません。
端末操作に慣れている方には問題ないかもしれませんが、そうでない人にとっては若干ストレスになる可能性はあります。
また、Evernoteを初めて使う人向けの無料プラン(ベーシック)は、月間アップロード容量が60MBに制限されています。
写真・画像をひと月あたり10枚もアップロードすればすぐに上限に達するかと思います。
そうすると、手書きメモを画像にしてもその月内はEvernoteへアップロードできません。
まともに使いたいのであれば有料プラン(プレミアム 月額¥600)に加入するのが望ましいでしょう。
もしくは、無料にこだわるのであれば画像データを圧縮した上でアップロードするなどの方法をとる必要があります。
まずは無料版で試して、使い心地を体感してみてはいかがでしょうか。
読書メーターに投稿
本の感想を投稿してシェアしたり、自分の専用ページで読書記録を管理できるサービス、「読書メーター」を利用する方法です。
専用のアプリもありますが、アプリを使わなくともネット上(ブラウザ)で無料でサービスを利用できます。
メリット
・スマホで気軽に感想が書ける
・適度な字数制限
・ナイスがもらえると励みになる
・読みたい本に出会うきっかけになる
デメリット
・無料なのがむしろ気になる?
メリットの中で特徴的なのが「ナイスがもらえると励みになる」点です。
読書メーターは読書の感想をシェアする一種のSNSで、自分で本の感想を書き込みしたり、他の人が投稿した感想を見ることができます。
いいなと思った感想があったら「ナイス!」ボタンを押すと、感想を書いた人自身のページ(マイページ)に反映されます。
ログインしたときにマイページ上部に「ナイス」の件数が表示されると励みになりますよ。
なお、「適度な字数制限」という点ですが、読書メーターでは感想を入力できる字数が1冊あたり最大255文字です。
あらすじと感想をコンパクトにまとめて、読んだ本を他の人におすすめするのにはちょうどいい字数だと思います。
また、「読みたい本に出会うきっかけになる」という点も魅力があります。
読書メーターでは自分と同じ本を読んでいる人のページを閲覧することができます。
自分と同じ本をよく読んでいる友人に、自宅の本棚を見せてもらうようなものです。
その本棚の中に、自分もちょっと気になる本が見つかるのというのは、何となくイメージできませんか?
自分と気が合うからその人が読む本が気になるのか、同じ本を読んでいるからその人と気が合うのか…どちらにせよ読書メーターは人と人との「相性」を基軸にしたサービスを提供しているのが特徴です。
そのように、気軽に感想が書けて、人との交流の楽しさも生かされている読書メーターですが、あまりこれといったデメリットが見当たりません。
書いた感想を他の文書にコピペするのも割と簡単にできますし、そのままブログに貼り付けられる機能もあったり、各種SNSに連動できたりと、いたれりつくせりの感があります。
あえて言うならば、このサービスが無料のままで大丈夫だろうかというのが心配な点です。
出版不況の中ですが、SNSとしての強みを生かして今後もできるだけサービスを継続してもらいたいと感じます。
Amazonのレビューに投稿
Amazonの本の購入者レビューに、その本を読んだ感想を書く方法です。
メリット
・他の人に役に立つ感想になるよう、意識して書ける
デメリット
・Amazonで購入した本でないと、自分の感想を一覧で振り返ることができない
まず、メリットの「他の人に役に立つ感想になるよう、意識して書ける」という点ですが、なぜこれがメリットといえるのでしょうか。
結論を言うと、情報を要約する力がつくからです。
Amazonの購入者レビューには「役に立った」というボタンがあり、クリックすると、そのレビューの下部の「○人のお客様がこれが役に立ったと感じています」という部分に反映されます。
「役に立った」とは端的にいえば、このレビューは商品にお金を払うかどうか判断するのに役立ったか?ということです。
たとえばレビューに”すごく感動した”とか”新しい発見があった”としか書かれていなかった場合、その本にお金を払ってもいいと判断できるでしょうか。
このようなレビューは、本の内容に関わる情報が欠けているため、その本にお金を払ってもいいと判断する材料になりませんよね。
Amazonレビューを書いて「役に立った」と評価してもらうには、本の内容を的確に要約することが大切です。
それがメリットの「他の人に役に立つ感想になるよう、意識して書ける」ということで、つまりは情報を要約する力が身につくということです。
一方でデメリットも存在します。
お気づきかと思いますが、読書の感想を確認したいときに不便だということです。
もし、Amazonでの購入ではなく、リアル書店などで購入した本を読んだとしても、その本の感想をAmazonレビューへ記入することはできます。
ただし、そのレビューを見返したい場合、当たり前ですがAmazon購入履歴の中からは見られません。自分で本のタイトルを思い出して検索し、自分のレビューを見つける必要があります。
そのため、本をAmazonでしか購入しない!という人以外は、別の手段で読書メモを記録しておき、Amazonへのレビューは要約スキル向上のためにプラスアルファで書くというのがよいかと思います。
家族や友人に感想を送る
最後のおすすめ方法は、筆者が独自に行っていることです。
月1回、ニュースレターに自分の読書の感想を書いて自分の家族や友人に送っています。
もともとは仕事がきっかけで始めたことで、1年前から毎月続けています。
筆者の場合、ニュースレターの送り先は年配の方もいるため、PC・スマホがなくても読めるように紙で郵送しています。
ですが、読書の感想を送る手段はLINEでもメールでもOKです。
メリット
・感想を読んだ人から肉声でリアクションをもらえる
・幅広い人にとって役立つ情報を伝える練習になる
デメリット
・紹介する本の選び方に配慮が必要
「感想を読んだ人から肉声でリアクションをもらえる」というメリットは、リアルにつながりがある人に対して感想を送ることでしか得られないものです。
文字だけでなく生の声で、「こんな本あったんだ、教えてくれてありがとう」とか「自分も読んだよ、面白いよね」と言ってもらえるのはとても励みになり、感想を送って良かったと思わされます。
ただ、家族・友人だからといって、実際は感想が相手に届いても即レスが返ってくるというものではありません。
読書メーターなどネット上では即日反応が来るものですが、家族・友人ほどリアクションが鈍いもので、反応が聞けるのは別件で連絡・電話をしたときです。
ですから家族・友人の反応を知りたければ自分から連絡をしましょう。
ちょっと面倒なことのように思えますが、家族間コミュニケーションの機会が増えるため、長い目でみると有益ではないでしょうか。
「幅広い人にとって役立つ情報を伝える練習になる」というメリットは、送る相手が顔見知りで自分にとって身近な人である分、相手のことを思って情報を伝える練習になるということです。
家族・友人に感想を送るなら、当然、その人の顔は分かっています。
身内からの評価が関わっていると思うと、分かりにくい感想・意味不明な感想は書きづらいですよね?
どんな本をどのように紹介したらよいのか、よく考えることになります。
対してデメリットの「紹介する本の選び方に配慮が必要」という点があります。
なぜこれがデメリットかというと、その結果、つい当たり障りのない本ばかり選びがちになるからです。
感想を送る相手の顔が分かっている場合は、相手の感情に配慮して本を選び、感想を書くようになります。
そうすると相手を傷つけるかもしれない表現を選ばないよう、かなり気を使います。
例えば、題材や登場人物が反社会的・差別的だったり、結末に救いがなく全体的に暗かったり…という本は、紹介するのは難しいです。
しかし、無難な本の感想ばかり送っても、次第に自分も相手も得るものが少なくなってしまうかと思います。
自分が役に立ったと思う本なら、表現の仕方に配慮してその良さを紹介できるよう、筆者自身も自戒したいと思います。
読書の感想をメモする方法7選まとめ
・ノートや日記に手書き
・wordに入力
・Excelで管理
・Evernoteに書く
・読書メーターに投稿
・Amazonのレビューに投稿
・家族や友人に感想を送る
それぞれの方法のメリット・デメリットは以下の表のようになります。
手書き | Word | Excel | Evernote | 読書メーター | Amazonレビュー | 家族・友人に送る | |
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簡単 | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
安い | ○ | △ | △ | △ | △ | △ | △ |
自由 | ◎ | △ | △ | ◎ | ○ | △ | △ |
見やすさ | △ | ○ | ○ | ◎ | ○ | △ | △ |
スマホ可 | × | △ | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
励まし | △ | △ | △ | △ | ◎ | ○ | ◎ |
スキルアップ | △ | △ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ |
おすすめポイント | 感情のまま書ける | 書き写しに適する | 要点を絞れる | 手書きもデータ化できる | 相性を頼りに本と出会える | 情報伝達の練習になる | リアルな反応が励みになる |
あえておすすめするなら
スマホで手軽に感想を書けて、他の人からの励ましがもらえる「読書メーター」が初心者にはおすすめです。
さらに詳しくメモしたい場合は、シンプル派&PC使用ならword、こだわり派&スマホ使用ならEvernoteがよいかと思います。
ご自身の性格やライフスタイルに合わせて、読書の感想をメモする方法を選んでみてくださいね!